防炎カーテンの必要性とは  法律だけでなく安全性にも注目です

投稿者: | 2019年7月20日

防炎マーク

現在、カーテンブランドから続々と新作コレクションが発売されていますが、トレンド性を捉えたデザインに加えて、機能性の高いカーテンも多数発表されています。もっともポピュラーな機能が、家庭用洗濯機で洗える「ウォッシャブル」ですが、近年重要性が高まっているのが「防炎カーテン」です。

「防炎カーテン」とは、その名のとおり、燃えることを防ぐ機能をもったカーテンです。防炎機能を有した糸を使用したもの、あるいは生地に織り上げてから染色する際に防炎薬剤を染み込ませるなどして、防炎機能をカーテンに付与します。その性能は、主にバーナー法という試験方法で燃えにくさを確認し、基準に適合したものには「防炎マーク」が付与され、「防炎カーテン」として販売されます。

「防炎カーテン」の使用は、消防法が定めた内装制限によって定められています。主にホテルやショッピングセンター、映画館、幼稚園といった不特定多数の人たちが集まる建物がその対象ですが、一般住宅においても高さ31メートル超える高層マンション(およそ11階建て以上)は「防炎カーテン」の使用が義務付けられています。

燃焼試験 バーナー法

ちなみに、よく勘違いされますが、11階以上のお部屋に関して「防炎カーテン」が義務付けられるのではなく、11階以上のマンションにお住まいの場合は、1階でも2階でも「防炎カーテン」の使用が義務付けられます。

さて、法律上において「防炎カーテン」を使用しなくてはならない建物・住宅もありますが、近年はその安全性に注目が集まっています。
この10年の間で、建物火災件数というのは約3分の2(2000年3万1248件/2017年2万1365件)に減少しています。火災で亡くなられる方も減少しているのですが、実は高齢者(65歳以上)の亡くなられる数は減少していません。今や火災による犠牲者の7割以上が高齢者という状況です。その1番の理由が逃げ遅れです。

そこで「防炎カーテン」の出番です。不幸にして火災にあってしまった場合、「防炎カーテン」にしていることで延焼を遅らせる、避難するための貴重な時間を得ることができるのです。

最近の「防炎カーテン」は、デザイン性の高いものがたくさん登場しています。またブランドメーカーから発売されるオーダーカーテンの多くは防炎機能がついています。ぜひカーテン選びの参考にしてください。

デザイン性の高い防炎カーテン(スミノエ・modeS)